滝山城跡 Takiyama Castle
今日は、八王子市にある滝山城跡(都立滝山公園)を見に行ってきました。JR八王子駅からバスで15分ほどですが、300円でした。駐車場がないようなのでバスで行きましたが、城跡入り口の傍らにある農家が「駐車 1,000円」という看板を出していました。バス停は、城跡の南側にあり、こちらが大手口だったそうです。
城は、戦国時代後期に北条氏一族の北条氏照が整備したもののようで、北東に多摩川が流れ、南西には支流の谷がある、細長い丘陵を利用して築かれています。ここは、多摩川・秋川の二川の合流点であり、また川越へ繋がる渡し場でもあって、築城には交通の要衝を確保する目的があったと思われます。
はじめの登りはかなり急でしたが、しばらくすると道は平らになり、曲輪と曲輪の間をつなぐ土橋を通ったりして、曲がりながら進みます。
かなり丁寧に草を刈ってあり、土塁や堀の様子が良く分かります。また要所要所には、親切な看板が出ているので、読みながら進みました。(文中に「脅威」を「驚異」と書いた変換ミスを見つけました。)
下の写真は、右側の中の丸と左側の本丸を結ぶ「引橋」を復元したものです。この堀割りは、人工的なもので、説明によると、元はもっと深かったことが分かっており、橋は今よりも下の方に架かっていたそうです。
An artificial cut between the main area (left) and the central area (right) and a bridge.
中の丸の方がスペースがあり、東屋やトイレなどの公園の施設はそちらに整備されていました。国土地理院の地形図では、史蹟名勝の記号は中の丸に付いています。東屋のところからは、眼下に多摩川と対岸の昭島市方面の眺望が開けていますし、桜の木がたくさんあって、春はお花見ができるそうです。
本丸には、「史蹟 滝山城跡」と「滝山城本丸址」の石碑と井戸の跡、それに霞神社、金毘羅社の二つの神社がありました。神社はどちらも近年の再建です。
霞神社は、日露戦争後に南側の旧加住村の戦死者を祀るために創建され、その後の戦争の戦死者も祀られていて、靖国神社の分社のようなもののようです。
写真の金毘羅社の方が少し小さいですが、こちらは江戸中期からあったそうで、北側の旧滝村の住民が建てたものだそうです。場所は、本丸の櫓台跡とのことなので、城としてはここが最重要点だったと思われます。説明の碑に、滝村は、多摩川と秋川の舟運が盛んで栄え、舟の安全を祈って金毘羅を祭ったとあり、なるほどと思いました。また、城跡を「滝の城山」、「滝山」と呼んでいたそうです。
Konpira Shrine at the former site of the tower of the main area.
金毘羅社の傍は、中の丸と同じく、北側の眺望が見事です。(北西側、社の背後方向も、低くなっていますが、樹木がかなり茂っています。)
帰りは、同じ道を通ってもつまらないと思い、北側に下りていきました。多摩川・秋川の合流点のあたりの里から見上げた滝山城跡は、木が茂っていて、城の形は判然としません。
多摩川から秋川の堤防を東秋川橋まで歩き、橋を渡って、JR五日市線の東秋留駅経由で帰りました。急に思い立ったのですが、快適に歩ける5月のうちに行けて良かったです。
The Takiyama Castle (WCA JA-00202) in Hachioji City, Tokyo, was enlarged in the latter half of the sixteenth century and was abandoned sometime in the end of the century. It was built utilizing hills that were 70 meters high above the riverside of the Tama River. The castle was fortified by earth banks.
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