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2013年2月20日 (水)

「金城山のふもとで」

2月2日に雪国へ行ったことで、ある本のことを思い出し、探し出して大方を再読しました。相当の昔ですが、祖父母の住んでいた家(私が生まれたのと同じ場所です)の隣に老婦人が一人で住んでいて、少女小説を書く作家だということでした。
品の良さそうな方で、祖父とは正反対といってもよい分野の人だったにもかかわらず、気持ちの良いお付き合いをしていたようでした。その方から祖母がいただいた自費出版の本が、出身地である雪深い新潟県の村での子供の頃の思い出を記したものだったのです。
題名は、「金城山のふもとで-私のわらべうた」、著者は水島あやめさんといい、昭和47年の発行です。まえがきに、著者の子供時代は明治の末から大正のはじめにかけてとありますので、今から約100年前のことです。鉄道も通じておらず、ラジオもないころです。その当時の農村の四季の自然と行事が、愛惜の気持ちを込めて、詳しく述べられています。
全部の漢字にフリガナがついており、幼い子供でも読めるようになっていますが、内容は大人が読んでも十分満足できるもので、珠玉の名編といって良い本です。

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題名の山は、ほんとうにあり、口絵に山や山のふもとの村の遠景写真もあるのですけれど、文中には村の名前や近くの町の名前は一切書いてなくて、私のような金城山といわれてもその山を知らない読者には、どこか架空の別世界のことのようにも感じられ、独特の雰囲気に引き込まれます。ときどきいただく自費出版の書籍は、時に処分に困るものもありますが、この本だけは、永く大切にしたいと思っています。
調べてみたら国会図書館にも無いようで、多くの方の目に触れる機会が少ないのは残念です。著者が寄贈したのか、さすがに地元の県や市の図書館にはあるようです。また、一部を収録した書籍は出ているようです。

水島あやめに関するホームページ

http://mizushimaayame.kane-tsugu.com/

My visit to the snow country at the beginning of this month reminded me of a book written by a female writer from the same area. The book is “Kinjosan no Humotode: Watashi no Warabeuta (At the Foot of Mt. Kinjo: The Song of My Childhood” by Ayame Mizushima, private publication in 1972. I have this book since the author was a neighbor of my grandparents about fifty years ago. The book describes the natural environment and customary events of four seasons in a small village of the snow country one hundred years ago as seen by a small child. It is a very good book and it is regrettable that only a few local libraries have the book.

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コメント

金城山(1,369m)は越後百名山の一つです。山の形が金の字に似ていて金状山が変わったと言われているようです。越後三山や巻機山に囲まれて一般的にはあまり馴染みが無いかもしれませんね。登山口近くに名刹 雲洞庵があり近年知られるようになりました。山頂付近は岩山でキツイ感じが残っています。遠い夏の思い出です。

LXPさん、こんばんは。コメントありがとうございました。
写真や地図で見ると、魚野川沿いの平地から登りはじめるしかないようで、たいへんそうですね。
できたら、城跡のある坂戸山には登ってみたい気がしていますが、私にはそれでもきつそうです。
金城山以外に固有名詞がほとんど出てこないのですが、春の花の季節に、著者の村の梅やしだれ桜を見に来た町の人々が、隣村にある雲洞庵という大きなお寺でお昼を食べて帰って行ったというところが、数少ない例外です。
「N市」という表現もありました。長岡と思います。当時、そこまで舟で1日かかり、帰りは徒歩で2日がかりだったとあります。
もう一つ、口絵に著者の生家の奥座敷の写真があり、写真の中に「高野家客間」とあります。生家は、代々庄屋のような村の有力者だったらしいので、地元の方が見ればすぐ分かる村なのでしょう。

長岡市に住んでいる者です。
図書館でこの本に巡り合い、何度か借りて読みました。優しいまなざしの感じられる大好きな本です。
昨年、ついに古書店で手に入れ、いつでも読めるようになりました。
思いがけずこちらでこの記事を見つけ、同じ思いの方がいらっしゃることが、とてもうれしくなりました。

筆者の通った女学校は今は移転し、跡地には小さな公園に女学校跡の石碑が建っているだけですが、私はこの高校の卒業生で、移転する前の1年間だけ古い木造校舎に通いました。
そのころは水島あやめさんが過ごしたであろう寄宿舎も、すり減って足の形の残る階段の廊下も残っていました。正門にはそれは見事な桜の木が何本かありましたよ。
もうずいぶん昔の出来事ですね。年齢が知れてしまいます(笑い)。

この本を自費出版後、老人ホームを終の棲家にされ一生を終えられたようで、甥御さんの手により高野家の墓地に眠っていらっしゃるそうです。
調べたら、何年か前には出身地の南魚沼市で「水島あやめ」再発見の催しがたくさん行われたようですね。
この本は、まさに著者の白鳥の歌。これからもずっと折に触れ、読んでいきたいと思っています。

長々と、たいへん失礼しました。

桂さま ブログご訪問とコメント、どうもありがとうございました。
人文、社会的な環境は本に書かれているころと大きく様変わりしていますが、四季の移ろいなどはほぼ同じでしょうから、同郷の方々、まして同窓生の方々は親しみを持って読まれることでしょう。
しかし、全国的にももっと知られてよい本だと思います。
古書店で入手されたとのこと、良かったですね。
思い付いて「日本の古本屋」で検索してみましたら、在庫のある古書店は東京に2軒、長岡に1軒にあり、2,000-3,000円となっていました。もっと高いかと思いましたが、出版時に相当な部数を配布されたのかも知れません。

南魚沼市の在住のものです。
2015年6月に完成した、南魚沼市図書館で開館1周年記念として、水島あやめさんの記念展示を
行っています。 
地元でもあまり知られていないので、これを機会に知っていただければと感じました。
地元では、日本初の女流脚本家として知られていますが、多くの書籍を残されていたのですね。
図書館での特別展は、6月21日までの予定です。

islanderさん、お知らせどうもありがとうございました。
夏ごろには一度南魚沼のほうへ行くかもしれませんが、記念展示の開催期間中には残念ながら図書館には伺えません。
もし行くことになり、余裕がありましたら、高野家を見に行こうかと思います。
新しい図書館ができているそうで、機会がありましたら、立ち寄ってみます。

金城山の麓のあやめ先生の生家は私が子供の頃育った穏やかな村にあります。故郷の町に母上と疎開し執筆活動に励まれたという10年間、私の実家の屋敷の紅白咲き分けの桃や菖蒲等の花が咲くと、親父、兄、姉達が花を届けてたいへん喜ばれたそうです。 頂いてきた何冊もの少女小説は記憶にありますが、子供だった男の私はきれいな表紙、挿絵を見ただけでした。そういう作家かと思っておりましたがこの度蒲田映画祭の記事などによりその素晴らしい業績に認識を新たにしました。 横浜にて

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