CQ誌の伝搬情報ページ Propagation Article of "CQ"(2)
前回に続き、CQ誌の「今月の電波伝搬情報」で、今月から「アジア東南方面」の参考ビーコンに4S7Bが記載された件を取り上げます。
地域名として「アジア東南方面」は、「東南アジア」と同じと受け取るのが自然ですが、一般に4Sは東南アジアには含まれないと思います。
また、図にはぼやかした円が描いてあり、たしかに4Sもその円の中に入っていますが、大圏コースのビーム方向としてはかなり西になるVUや4Sは、図の中心の9M2、マレー半島あたりよりコンディションが良い時間が短いと思います。
4S、VU、APあたり、インド亜大陸とその周辺は国際的には「南アジア」です。少なくとも英語圏では、それが普通だと思います。ヨーロッパから見るとまず近東があり、その先に南へも伸びたインド亜大陸があるので、「南アジア」とされたと思います。
日本から見ると、近いほうに南に伸びたインドシナ半島やマレー半島があり、普通はインドネシアなどもアジアに含めるので、インド亜大陸を南といわれてもピンと来ません。そのため、この言葉にはなじみがないようで、家族も分からないといっています。しかし、アマチュア無線では、英語圏の使い方にならっておけば良いと思います。
この際、大圏地図の中心をVUあたりにして、地域名を「南アジア方面」とし、その辺りとのコンディションの予報を載せていただいて、4S7Bを参考ビーコンとするやり方もあるかと思います。これに合わせて、「アジア極東方面」も「北アジア方面」にして、参考ビーコンをRR9Oだけにしてしまえば、すっきりするでしょう。
アジアは広大で、形も不整形なので、他の大陸に比べるとややこしいですが、仕方がありません。
近頃は、インターネットやPCソフトで希望の場所とのコンディションの予想ができますので、雑誌の予報を参考にする人も減っていると思いますが、販売しているのですから、掲載する以上はよく検討して正確なものにしていただきたいと思います。
The “CQ Ham Radio” magazine newly adopted 4S7B beacon as a reference beacon for South East Asia from the February issue. In my opinion, as 4S, Sri Lanka, is considered to be in South Asia and not in South East Asia in at least English speaking countries, the revision is questionable.
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